
今や動画は、SNSやWebサイト、採用活動や営業資料、社内研修など、さまざまな場面で活用されるようになりました。弊社にも、幅広い目的で動画制作をご依頼いただくケースが増えています 。
一方で、「どんな形式で依頼すればいいのか」「動画以外に必要な素材はあるのか」といったお悩みを抱えるご担当者様も少なくありません。
この記事では、動画完成後の“活用”まで見据えた発注のポイントをご紹介します。あらかじめ使用シーンを整理しておくことで、動画の使い道が自然と広がり、より成果につながる活用がしやすくなるでしょう。
社外向け動画の発注ポイント
集客を目的とした動画の場合、YouTube、Instagram、TikTokなどのSNSや動画広告での活用が効果的です。
Instagramは縦型動画が基本ですが、YouTubeは横型動画が一般的というように、活用する媒体によって最適なフォーマットが異なります。また、長尺が適している媒体もあれば、短尺の方が効果的な場合もあります。
そのため、動画を納品した後に、「Instagramにも投稿したかったけど縦動画の発注をしていなかった」「YouTube用のサムネイル画像も作っておくべきだった」など、追加の発注が必要になるケースが少なくありません。
この場合、企業様によっては社内での予算調整や承認手続きが必要になり、対応までに時間がかかってしまうこともあります。
こうした状況を避けるためには、「どの媒体で、どのように動画を活用したいのか」を発注段階でしっかり共有しておくことが大切です。
事前に活用目的や使用するSNSなどを明確にしておけば、縦型・横型両方の動画やSNS向けの短尺版、さらにはサムネイル画像など、用途に応じた柔軟な納品が可能になります。
運用の継続性を見据えた素材の受け取り方
「良い動画ができたのに、1回投稿して終わってしまった」という声もよく聞かれます。
「未編集の素材があれば、ショート版も自分たちで作れたかもしれない」「冒頭部分を変えて再投稿もできたかもしれない」と思う場面もあるのではないでしょうか。
将来的に再編集を検討する可能性がある場合は、Bロールや素材単位での納品についても相談しておくのがおすすめです。
完成動画だけでなく、編集しやすい形で素材を受け取ることで、動画の活用範囲がぐっと広がっていきます。
社外向け動画内容の設計ポイント
具体的な動画の内容について、悩まれる方も多いかと思います。
社外向けの動画では、「まず知ってもらう(認知)」「共感してもらう」「そして行動につなげる」という3つのステップを意識すると、構成の軸が定まりやすくなります。
この3ステップを意識して構成を考えてみるのがおすすめです。
視聴者にとって動画が自然に心に残り、次の行動へとつながる流れを意識することで、目的に沿った動画設計がしやすくなります。
社内向け動画も“使い勝手”を考慮しておくと安心
複数シーンで使うことを前提に設計を
採用説明会用に作った動画を研修や社内共有にも使用したい、というケースは珍しくありません。
「ナレーションありとなし、どちらもあればよかった」「章ごとに分かれたファイルがあれば扱いやすかった」など、あとから感じる工夫の余地は意外と多いものです。
社内用にはテロップ入り・ナレーションなし、外部用にはナレーションあり+短尺版など、用途に応じたバリエーションをあらかじめ相談しておくと、無理なく幅広い活用が見込めるでしょう。
「次回も使いたい」を叶える素材の備え方
社内向けの動画は、一度作って終わりではなく、年次イベントや他部署での共有にも活用されるケースが多くあります。
そのため、再編集や微調整に対応できるかどうかが、動画の使いやすさに大きく影響してきます。
たとえば、来年度の説明会で一部内容を差し替えたい、別部署用にロゴやエンディングだけ変更したい、などといったニーズも十分考えられます。
そうした場合に備えて、編集しやすい構成や、編集元データの納品も含めた素材設計をしておくことで、対応の柔軟性が格段に上がっていきます。
社内向け動画内容の設計ポイント
社内向けの動画では、「理解・納得・行動」という3つの段階を意識した構成にすることで、視聴者の受け取り方が大きく変わってきます。
たとえば、「なぜこの取り組みが必要なのか」「それが自分にどう関係しているのか」が伝われば、動画の内容に対する納得感が高まり、具体的な行動にもつながりやすくなります。
「どこまで詳しく説明すればいいのか」「ストーリーを入れた方がいいのか迷っている」といった時は、この3ステップに立ち返って構成を考えると、伝えるべき内容が整理しやすくなります。
活用されている動画の事例紹介
実際に、運用を意識した動画発注によって成果につながっている事例をご紹介します。
Instagramリール動画でファン層拡大:札幌のバー「Your bar」
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札幌市内のバー「Your bar」様からのご依頼で、店舗の世界観を伝えるInstagramリール動画を制作しました。縦型での構成により、スマートフォンでの視聴に最適化された形で納品しています。
動画投稿後はフォロワー数の増加にもつながり、ブランドイメージの浸透や来店のきっかけづくりとして効果的なPRとなっています。また、クライアントのSNS運用担当者は、弊社で撮影した素材を活用しながら、ショート動画を継続的に発信。素材を長期的に運用、活用されています。
採用広報での訴求力強化:海上自衛隊幹部候補生の一日
採用活動の一環として、海上自衛隊幹部候補生の1日の様子をまとめたドキュメンタリー形式の動画を制作しました。YouTubeでの公開を前提に、横型構成で映像を制作し、併せて印象的なサムネイルも作成。動画とサムネイルの両方が採用広報の導線として活用され、視聴数の増加に寄与しています。
制作実績:海上自衛隊募集広報用映像
まとめ:動画を「制作物」から「運用資産」へ
動画は、一度だけ使って終わるものではありません。
どこで、どのように使われるかを意識することで、その価値は何倍にも広がっていきます。
発注時に「どの媒体で」「誰に向けて」「どう活用したいか」を整理し、構成や素材も含めて相談しておくことで、動画は“制作物”から“活用資産”へと変化していきます。
当社では、納品後の運用を担うご担当者さまが使いやすいように、構成や素材のバリエーションにも柔軟に対応しています。
せっかく動画を制作するなら、その後の活用まで視野に入れた準備をしておくことで、より長く・広く役立つコンテンツになるはずです。