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September 14,2021
見積書の解説【動画制作編】

動画時代と言われる昨今ですが、動画の制作を外部に依頼したことが無いという会社もまだまだ多いと思います。
または担当者として初めて依頼することになったという立場の方にとっては、どんな制作会社にどのように依頼すれば良いか不明なこと多いでしょう。
実際に依頼する際にはまず「見積」を取ることが第一段階ですが、日常的に制作会社と取引の無い方は上がってきた見積書を見ても内訳など良くわからないのが実情だと思います。
そこで今回は、発注者として動画制作を依頼する立場の方に向けて見積書の内訳について詳しく説明していきます。

まず動画制作に係る費用の項目について、弊社Creekvitの見積を参考に説明していきます。

【前提条件】
・WEB上での公開を想定したプロモーション動画制作
・企画構成から依頼
・動画の尺は01:30~02:00
・インタビュー映像を差し込む(3名)
・ライティング(照明)を使用
・商品の紹介部分などにアニメーションを使用
・ライセンスクリア済のミュージックを使用
・プロナレーターを起用
・テキスト、テロップ有
・納品はmp4で4Kサイズ

上記はCreekvitで最も多い案件のパターンです。
今回はこの内容で見積書を作成したとします。

◇ディレクション費
こちらは案件の進行管理費となります。
打ち合わせからスケジュール管理まで案件を進めるうえで必要となる項目となります。
ある意味で動画制作における肝となる部分だと考えています。
どんな仕事でも言えることですが、クライアントと密にコミュニケーションを図り、決められたスケジュール内で最大のクオリティを提供するには進行管理がとても重要です。
Creekvitでは特段の事情が無い限り、制作費全体の10%をディレクション費として設定しています。

◇企画構成費
完成イメージをイチから企画し、構成に落とし込む費用です。
どんな動画を作るのかクライアントと綿密にヒアリングを行い、企画構成案を提出します。
そこで決まることもありますし、その後何度かブラッシュアップを施して最終的な絵(字)コンテが仕上がったら撮影に入ります。
ドキュメンタリー、イベントのアフタームービー、ブライダルムービーなどを除き、ほとんどの動画制作ではこの企画構成で決まった内容から大きくズレることはありません。

◇撮影機材費
動画制作の見積でたまに質問される項目です。
こちらは撮影に必要な機材の費用になります。「保有しているカメラなんだし費用はかからないのでは?」と思われるかもしれませんが、業務レベルで使う機材を保有するということは想像以上にコストが発生します。
・取得費用
・保管費用(場所、メンテナンス)
・保険料
また、業務として考えた時に、何年も前の機材をずっと使うわけにも行きません。
クライアントに最大の価値を提供するには、定期的に新しい機材を導入していく必要があります。
撮影機材費はそのための費用となり、こちらも単位を「日」としています。

◇カメラマン費

こちらはあまり説明しなくてもわかりやすい項目となっています。
その名の通り、カメラマン(ビデオグラファー)の人件費です。
Creekvitの場合はこの「カメラマン費」について「日」という単位を用いて計算して見積書に反映させています。
稼働が丸1日(おおむね6~8時間程度)の場合は「1日」になりますし、半日(3~4時間程度)の場合は「0.5日」となります。
単価はカメラマンの熟練度によって変動します。
撮影技術やセンスはもちろん、現場での円滑なコミュニケーション、そして決められた時間内に要求されたショットをきっちり収めてくれることともカメラマンに求められるスキルで、この総合力が単価に反映されます。

◇アシスタント費
こちらもわかりやすいですが、撮影現場でカメラマンを補助する「アシスタント」の人件費です。
カメラマン費と同じくCreekvitでは「日」という単位を用いて計算しています。
スチール(写真)の撮影などではアシスタント無のカメラマン1人で対応する現場も多いですが、動画の制作となるとアシスタントが必須となります。テクノロジーの進化により機材がコンパクトになったりと、ワンオペ可能な案件も増えている印象ですが、Creekvitでは確実に業務を遂行するためにアシスタントは必要だと考えています。

◇編集費
動画の編集にかかる費用です。
「日」という単位を用いて計算しています。
いわゆる「エディター」と言われる業務ですが、単価は熟練度によって変動します。
編集に必要なコンピューターの機材費用も含まれた金額となっています。
Creekvitでは複雑なアニメーションや8Kを超える映像の編集も請け負うことがありますが、当然数十万円程度のコンピューターでまともに編集することは不可能です。
このように「編集費」では様々な要素を含めて見積をしています。

◇アニメーション制作費
サービスの紹介やビジネスの仕組みをわかりやすく伝えるにはアニメーションが最適です。
編集費とは別でアニメーション制作にかかる費用を表しています。
こちらも「日」という単位でアニメーション制作者の人件費を記載します。
複雑なアニメーションを制作する必要があれば数日要することもあります。

◇エンコード費
Creekvitでは撮影した映像をハードディスクに保存する際の作業費用、そして編集終了後の最終のマスターデータの書き出し作業費用、プロジェクトファイル一式の保管費用(期間は案件ごとに設定)として「エンコード費」を設けています。
4Kや8Kの映像素材をハードディスクに保存するだけで膨大な時間がかかるため、制作業務に必要な項目となります。

◇音効果
ライセンスクリア済の楽曲使用料、楽曲の選定にかかる人件費、サウンドエフェクト(SE)の編集費用などが含まれます。

◇ナレーション費
プロモーション動画では必要となることが多いプロのナレーターによるナレーション収録費用です。
基本的にはナレーターの人件費、収録機材費用、スタジオ使用料が含まれています。
動画の完成イメージに最も合うナレーターの選定を行います。

まとめ
冒頭で紹介した前提条件で見積を作成した場合、Creekvitでは以上の項目が必要となります。
制作会社によっては同じ前提条件で見積を依頼したとしても、独自の項目があったり、追加される項目があるかもしれません。
なにより見積を正しく理解するためには、遠慮せずに制作会社に聞いて教えてもらうことがオススメです。

制作会社の立場として、プロモーションに動画を活用したいという声は年々増えていると実感します。
そのため発注をするクライアントのみなさまには、見積段階で失敗しないためにしっかりと内容を理解してほしいと考えています。
納得の行く動画制作を目指して、本記事が少しでもお役に立てれば幸いです。