
1. 動画制作、最初の悩みは「会社選び」と「見積書」
最近では「“動画制作会社おすすめ◯選”」といった記事がとても多いと感じている広報関連の担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
かくいうCreekvitもいつのまにか「北海道のオススメ動画制作会社!」のような記事で紹介されていたりします。
制作会社の立場からすると、こういった記事から商談に繋がるのか不明なところではありますが、単純にアクセスは増えるでしょう。
ですが、発注する側からすると「オススメの会社20選!」と紹介されて、果たして選べるでしょうか。
選ぶにも自分の中での基準が無ければ意思決定はできません。
結局はどこに頼めば良いのか、見積書はどうやって見比べれば良いのか。
そんなお悩みに答えるために、この記事では20項目のチェックリスト(DL可)を中心に細かく説明していきます。
読み終わったあとは迷わず発注することができるでしょう。
2.動画制作を外注する5つのメリットと3つのリスク
そもそも外注するかどうかという部分のお話です。
テクノロジーの発達で動画制作のハードルはぐっと下がりました。
そのため内製で動画を作るという企業もかなり増えたのではないでしょうか。
とはいえ限られた社内リソースを知見の無い部分に割くというのはリスクもあります。
外注した際のメリット・デメリットを見てみましょう。
メリット例
- 社内工数を削減
- プロ品質でブランド力向上
- 最新機材・技術を活用(ドローン/360°)
- 公共案件の入札ノウハウがある会社を使える
- 納品後の運用サポート
リスク例
- コスト増/コミュニケーションロス/情報漏洩
発注先のレベルによっては外注することでかえってコストが増えることもありますので注意が必要です。
このあたりの見極めは「実績」から判断することが最適です。
制作実績が豊富な会社はクライアントとの接触も多いので、コミュニケーションについても真剣に考えている可能性が高いです。
3.内製 vs 外注 比較表
内製の一番のメリットは「柔軟に変更しやすい」ことかもしれません。
自前ですから、何度でも修正や追加ができます。
ただし、担当する方の時間は確実に奪われています。
外注する際は修正や追加でかかる費用の有無や、どのように進めていくのかを最初にはっきりとさせておくと良いでしょう。
4.発注前チェックリスト20項目
① 企画段階(5項目)
- □ 目的を一文で明文化(例:採用応募数を前年比150%にする)
- □ KPI/評価指標を決定(再生数・CV・来場者数など具体値)
- □ ペルソナを設定(年齢・職種・関心事を箇条書き)
- □ コアメッセージと訴求ポイントを3つ以内に絞る
- □ 公開チャネルと動画尺を決定(YouTube 3分/TikTok 30秒 など)
② 予算検討(4項目)
- □ 想定予算レンジを3段階で用意(例:100万/150万/200万円)
- □ 補助金・助成金の対象可否を確認
- □ 社内経費科目(広告宣伝費・採用費など)を確定
- □ 予備費10〜15%を計上(追加修正・追加撮影に備える)
③ 社内体制・素材準備(4項目)
- □ 決裁フローと最終承認者を明確化(氏名・役職・回覧期限)
- □ 社内担当窓口(連絡チャット/電話)を一本化
- □ ロゴ・ガイドライン・写真素材の使用権を整理
- □ 出演者・ロケ地の許諾取得スケジュールを作成
④ 制作会社選定(4項目)
- □ 実績マッチ度を確認(業種・動画タイプ・官公庁案件の有無)
- □ 提案書・構成案の具体性を比較(企画書ページ数・参考映像)
- □ 制作体制と担当者の経験値をヒアリング(ディレクター経歴)
- □ 情報セキュリティ/コンプライアンス体制を確認(NDA・Pマーク)
⑤ 見積書確認(3項目)
- □ 費目ごとの内訳と数量単価をチェック(撮影◯日×◯名 など)
- □ 修正回数・追加費用条件を明文化(○回目以降◯万円)
- □ 納品形態・権利帰属(著作権/原版データ)の記載有無を確認
このリストは記事の最後でエクセル版をダウンロードできます。
5.見積書の “ここを見れば失敗しない” 7ポイント
使い方のコツ
- 見積書を受け取ったら 1→7 の順にチェックし、グレーな項目はすぐに質問してみましょう。
- ①②⑤をクリアすれば費用・品質・スケジュールの 三大リスク を大幅に低減できます。
意外に見落とされがちなのが④の「権利・データ帰属の明記」です。
WEB制作などでは契約書を結ぶ際に明記することがほとんどですが、動画制作の契約ではあまり触れられない部分です。
発注側の立場になって考えると、ここはハッキリとさせておいたほうが安全です。
完成品だけではなく、それに至るまでの「撮影素材」というものは実は資産になります。
撮影素材が手元にあれば、再編集をして自社のPRコンテンツを作成することも可能ですし、コーポレートサイトや商談会、採用PRとしても再利用が見込めます。
細かい部分は契約内容によりますが、撮影した素材は活用できるようにしておくことが良いでしょう。
なお「見積書の見方」については過去に投稿した記事でも解説していますので、以下も併せてご覧ください。
見積書の解説【動画制作編】
【官公庁担当者向け】受注者が見る動画役務仕様書の確認したい点について
映像制作の見積書に記載されている「機材費」について詳しく説明します
6.なぜ北海道の会社であるCreekvitが日本全国から案件をいただけるのか(予想)
北海道札幌市で創業して現在8期目です。
当然クライアントは北海道内に多いですが、ほぼ毎月全国どこかの地域で撮影や配信の仕事を行なっています。
自分たちなりに全国からお声がかかる理由を考えてみました。
・機動力とクオリティの両立化
機材と人員を最小限にしつつも、高品質なアウトプットを提供しています。
これはテクノロジーの進化(機材の軽量化)をうまく活用できていることが大きいと考えています。
・提案力
Creekvitでは主に動画とWEBの制作を提供していますが、クライアントの課題が見つかった際には積極的に提案を行なっています。
その提案は動画やWEBだけのことだけではなく、改善するためのデジタル活用方全般にわたります。
多くの企業は少しの底上げで劇的に変化します。
・見積の精度
これまで官民問わず様々なクライアントと仕事をしてきた中で、見積の正確さが培われてきました。
基本的な部分ですが、重要なことだと考えています。
7.納品後に効果を最大化する活用プラン
ここから先は、完成した動画を「公開して終わり」にしないための運用ガイドです。
ぜひ運用まで考えたプロジェクトにしてください。
コピー&ペーストで自社の運用マニュアルに使えるよう、段階別に整理しました。
① マルチチャネル同時公開
- YouTube(3〜5分フル尺):説明欄にタイムスタンプ・CTAリンクを必ず設置
- TikTok/Instagram Reels(15〜30秒縦動画):Bロールを再編集して短尺版を制作
- X(旧Twitter)/Facebook:30秒ティザー+記事リンクを付与 → 拡散を狙う
- 社内ポータル・Teams:従業員にも共有し、エンゲージメント創出
② SNS広告で「狙い撃ち」リーチ
ポイント:広告用素材はサムネ・1秒目のビジュアルを変えたA/Bテストで“当たり”を早期に判定。
③ メディア露出&PR連携
- プレスリリース配信(PR TIMES等)
- 動画サムネをアイキャッチに設定
- 記者向けに「無償掲載用」30秒クリップも添付
- 地元TV・ラジオ番組の情報コーナーへ素材提供
- 業界専門誌の事例記事にタイアップ掲載
- 制作舞台裏インタビューを追加し二次利用価値を高める
④ 自社ウェブ&LPで「資産化」する
- ランディングページ:動画上部+下部にCTAボタンを2ヵ所配置 → コンバージョン率向上
- ブログ記事化:制作背景/数値効果を記事にし、SEOキーワード「事例+動画」で指名検索を獲得
- FAQ・採用ページにも埋め込み、多面的に活用
⑤ 横展開リパーパス (1本の動画を10倍活用)
「1本制作→10素材」 を目標にすると費用対効果が大幅に向上します。
⑥ 効果測定 → 改善ループ
- KPI設定:再生数・平均視聴率・CV数・広告ROAS
- 計測ツール:YouTube Studio/GA4/Meta Pixel/TikTok ADS Manager
- 30日サイクルでレビュー
- CTRが低い ⇒ サムネ刷新
- 完視聴率が低い ⇒ 冒頭3秒をテロップ強調
- CVが低い ⇒ LPのフォーム項目削減
上記のとおり、公開後にできることは山のようにあります。
これが「運用設計までが動画制作」とCreekvitが考える要因です。
まとめると
①マルチチャネル展開
②広告ブースト
③資産化
④継続改善
という4段階で回すことで、制作費のROIは3〜5倍に伸びるのが実践データで出ています。
もちろん「内製でここまでやる時間は無い」と考える方も多いと思います。
その際はぜひ外注を視野に入れてみてください。
Creekvit では 運用コンサル・広告運用代行 までワンストップで支援しています。
事例付きで紹介している記事もありますので、併せてご覧ください。
失敗しない動画制作発注ガイド – まとめ
20項目チェックリストで準備完了
目的・予算・体制を固めておくことで、見積精度と社内決裁スピードが飛躍的に向上します。
見積書の7ポイントでリスク回避
内訳と権利条件を確認すれば、追加費用や納期トラブルを未然に防げます。
納品後プランでROIを最大化
マルチチャネル展開と広告ブーストを前提に発注すれば、制作費の回収スピードが3倍以上に。
動画は“作って終わり”ではなく”結果を出して初めて成功”。
Creekvitでは企画から運用までワンストップで伴走させていただきます。
いつでもお気軽にご相談ください。
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20項目チェックリスト Excel版【無料DL】
社内共有・稟議書添付にそのまま使える編集可能ファイルです。
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